英語の勉強法は、たくさんの教材が売られていて、情報が溢れていますよね。
早送りで英語を聞いて鍛える方法や、NewsweekやTIMEを読む、ペーパーバッグを読む、絵本を英語で読む、音読、などなど数え上げればキリがありません。
TOEICスコアアップを目指す方も、さまざまな勉強法を試されていることと思います。
そんな中でやはり皆さんが一番知りたいのはいかに効率よく、スコアアップさせるかですよね。
英語の勉強は、何かを継続してやっていればそれなりに力にはなるのですが、TOEICのスコアアップに特化するとどうしても合わない勉強法というのが出てきます。
そこで、なるべく皆さんのムダを省き、効率よくスコアアップの勉強ができるように、私が考えるTOEICに向かない勉強法をあげてみました。
目次
リーディング編
時事英語はやるだけ無駄
英語のリーディングを強化しようと思うと、ついつい手にとってしまうのが「Newsweek」や「TIME」ではありませんか??
その勉強法は、いますぐ辞めましょう!!!
英語のトレーニングとしてはムダではないですし、すでにある程度の英語力があり時事問題に精通している人がリーディング素材として読むには適しています。
しかし、TOEICスコアアップを目標とする人にとっては、あまりに効率が悪い方法です。
その理由として
2.難しい専門用語が多すぎて、スラスラ読む練習にならない
があげられます。
TOEICは、日常会話やビジネスシーンでの英語はたくさん出ますが、経済や時事問題のような専門用語は出ません。
ですから、一生懸命時事用語のボキャブラリーを増やしたところでTOEICのスコアが思うように上がらないという結果になります。
また、「首相」くらいは英語で分かっても「衆議院本会議で採決」みたいな内容や、消費税増税の閣議についてなど難しい専門用語がたくさん出てくるので、そこで止まってしまい速読の練習になりません。
日本の記事を英語にしたものならまだしもTIMEなんかはさらに難解で、しかも米国の事情について書いているわけですからアメリカの時事について詳しくないと読むのが困難でしょう。
TOEICで出されるのはやさしくわかりやすい英文ばかりです。
もしどうしても英字新聞を読みたいのなら、見出しや広告の簡潔なキャッチコピーを一瞬で理解する能力はTOEICでは大いに役に立ちますが、見出しと広告のために新聞を買うのはあまりにもったいないのでオススメできません。
リスニング編で詳しく書きますが、同じ理由でリスニングもニュース系は辞めたほうが無難だと思います。
小説などのペーパーバッグは挫折率が高い!!!
英語の小説などを読んでみる、というのも多読として紹介されることが多いと思います。
これも、挫折率が高く、あまりTOEICスコアに直結しない勉強法です。
理由は2つ
1.TOEICに出ない
TOEICのリーディングは、こういった小説的な長文は一切出ません。
評論的なものも出ません。
これだけで、理由はお分かりですね。
2.読みにくいものが多い=挫折率が高い
小説などは特に、文体にクセがあり、わざと倒置を使ったりします。
また、登場人物の状況説明など1文がやけに長い文章で、リーディング初心者にはきついものが多く挫折する確率も高いです。
読みたいなら、ペンギン・リーダーズなど平易な(やさしい)ものを
ペーパーバッグを読みたいなら、ペンギン・リーダーズなど易しいものもあります。
もし読むならこのあたりでしょう。
精読というより、ざーーーっと読んで内容を把握する練習にはつかえます。
ですが、ペンギンリーダーズに関しては、私は食指が動きませんでした。
易しいので平易な文章で読みやすいのですが、なんだか教科書を読んでいるようで無味乾燥な印象で・・・どうせペーパーバッグを読むなら、本格的なものを読みたいです。
でもそれが無駄なんですよね~。
リスニング編
TOEICの攻略に時事英語は必要なし
リーディングでもお話しましたが、ニュースは時事用語が多すぎて「?」となりがちです。
しかもTOEICでは時事用語は出ません。
ですから、「TOEICのスコアアップ」という目標に対しては、ニュース音源は不向きです。
もしどうしても聞きたければ、なるべく時事性の薄いもの、例えばカルガモの行進やら、ナマハゲが来たなど、ほのぼの系のニュースならかなり聞きやすくなります。
ドラマ、映画はやめましょう!
リスニングの耳を鍛える方法として人気なのが、映画やドラマのリスニングですね。
映像もついてくるので理解しやすいというのが理由でしょうか。
しかし、映画やドラマはかなり作品を選ぶべきです。
なぜなら、その時代背景や設定によって、言葉が違うからです。
しかも、TOEICには出ない海外ならではの言い回しが多用されます。
たとえばアメリカなら、キリスト教の考えに基づいた言い回しがたくさんありますし、海外ならみんな知っている子供歌「マザーグース」をもじったせりふなども多用されます。
しかもイースターなど馴染みのないお祭りもたくさん・・・
こういった海外の文化や海外に特有の言い回しはTOEICでは絶対に出ません。
また、その映画の時代背景や登場人物によって、一般的ではないせりふが多いのも、あまりお勧めしない理由です。
なぜなら、「ビバリーヒルズ・コップ」が好きだからといってそれを教材にしたらどうなるでしょうか?
黒人のスラング交じりの英語が多くて覚えたところであまり役立ちません。
西部劇だって、その時代の言い回しですから古臭いセリフです。
何かの本で読みましたが、「日本の時代劇マニア」の外国人が、時代劇だけで日本語を覚えて来日して、「拙者は・・・」と本気で話したそうです(笑)
半分ネタでしょうけど、ありえないことではありません。
そういうわけで、映画は楽しむスタンスで見たほうが良いと思います。
私も昔「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を教材に勉強してみたことがありますが、「ウォー」とか「ギャー」が多くてなかなか台詞がなく、しかもドクの話し方は早すぎて全く分からずアメリカの気分を味わっただけで終わりました。
異文化に触れるつもりならとても良いですが、TOEICのスコアに直結はしないと理解した上で気楽に楽しみましょう。
なんとなく聞くだけの「多聴」はムダ!
多聴をすすめている方も多くいらっしゃいますが、漠然と英語を聞くだけという勉強法はTOEICには向きません。
こういった教材は日常会話が話せることを目標としていることも多く、TOEICに特化しているわけではありません。
日本語に置き換えてみてください。
ラジオを流しながら何かをしていても、あまり耳に入ってきませんよね?
母国語でもあやふやなのに、母国語ではない英語を垂れ流しても曖昧にしか頭に入りません。
日常会話であれば、曖昧であってもボディランゲージで何とかなりますがTOEICではこの曖昧さこそがが命取りになるのです。
こういったものを垂れ流すのであれば、短時間でも良いので集中してTOEICの公式問題集のリスニング問題をやったほうが良いです。
シャドーイングはプロ向けの訓練法
シャドーイングも最近は人気の勉強法ですね。
文章を少し遅れた状態で、復唱する方法です。
ちなみにこのシャドーイング、もともとは通訳訓練のためのプログラムだそうです。
ここからも分かるように素人にはお勧めしません。
読み上げられた本文に影のように追いかけて読むので、「なんとなく曖昧になってしまう」ため、やっている割には効果があがらないという結果になってしまいがちです。
「やみくもなディクテーション」は時間がかかるだけ!
徹底的にディクテーションというのも方法論としてはなくはないのですが、あまりお勧めはしません 。
なぜなら「全部ディクテーションすると、時間がかかりすぎる」からです。
ただし、公式問題集で分からなかったリスニング問題などは、ディクテーションしてみるとどこが聞けていないかが分かりますのでお勧めです。
「聞けてない部分」のスクリプトとすり合わせることで、自分で聞こえた音と、実際の発音のギャップを埋めることができます。