「~したい」という欲求、願望をストレートに表す英語表現として私たち日本人が一番先に思い浮かぶのが“want to”ですよね。
口語(話し言葉)ではネイティブっぽく短縮して“wanna”を使っている人も多いかと思います。
この「~したい」という英語表現ですが、この表現を使いこなすには使う場面によって、丁寧な表現にしたり、控えめなニュアンスにするなどの瞬時の判断が必要です。
例えば“want to”の場合は親しい友人や家族に使う言葉なので、初対面の人やビジネスでは使えません。
日本語でも場面によって表現を使い分けているはずなのですが、これはフレーズのニュアンスをしっかりと把握しているからこそできることです。
これができないと、相手に失礼な言葉を言ってしまい機嫌を損ねてしまうなんてことにもなりかねませんので、最低限の表現とそのニュアンスぐらいは把握しておきましょう。
また、同じ表現でも強調の単語を付け加えることで相手に気持ちが伝わりやすくなったりするので、強調の表現も合わせて覚えておくといいと思います。
目次
I want to(wanna)+動詞の原形
“I want to(wanna)”は非常に直接的な願望を表す表現です。
“want to”は 会話の流れで話すとリンキング(リエゾン)という音がつながって第三の音が出現する現象が起こるので発音は「ワナ」のような発音になり、この発音がそのまま短縮語として使われているので、口語(話し言葉)では“want to = wanna ”という感じで使うのが一般的です。
“want to”自体が直接的な表現なのでインフォーマルな言葉ですが、“wanna”はさらに砕けた表現になりますので、フォーマルな場では使うのは避けた方がいいでしょう。
基本の型
「~したい」
“to ”の後ろに+動詞の原形が入るのは、すでに“want”という動詞が入ってしまっているので、“to+動詞”の原形にすることで動作を表す動詞を名詞扱い(名詞句)にしてもう1つ入れています。
この形を“不定詞”や“to 不定詞”と呼んでいて、今回のように目的語の位置に入る場合は日本語で「~すること」と訳されることが多いです。
I want to play tennis.
「私はテニスがしたいです」
英語では1つの文章に動詞は1つしか存在できないというルールがあるので、「テニスをプレイしたい」のように「プレイする(play)」「したい(want)」と1文で2つの動作を表したいときに目的語である“play”の前に“to”を付けて“to play”とするとで名詞扱いにします。
※“enjoy”や“finish”のように、不定詞ではなく動名詞にすることで名詞扱い(名詞句)にする動詞や“like”のように不定詞、動名詞のどちらでもいい動詞も存在します。
「したい」という気持ちを強調して相手に伝えるには
「~したい」をさらに強調して表現するには“want to”の前に“really”や“do”をつけて強調します。
I do want to +動詞の原形
「私はテニスがしたいです。」
I really want to play tennis.
「私は本当にテニスがしたいです。」
I do want to play tennis.
「私は本気でテニスがしたいです。」
I’d like to +動詞の原形
よく“want to”を丁寧にした言葉として紹介されるのがこの、“I’d like to +動詞の原形”です。
基本の型
「~したいのですが」
リアルに英語を話す場面を想像すると、初対面のネイティブと話すことが圧倒的に多いと思いますので、“want to”よりもかしこまった表現である“I’d like to +動詞の原形”の方が圧倒的に使う場面が多いでしょう。
「予約をしたいのですが」
I’d love to +動詞の原形
“I’d love to”は、“I’d like to ”よりもさらに積極的に「したい」ときに使う表現です。
基本の型
「ぜひとも~したい」
“love”自体のニュアンスを考えれば、どのぐらい積極的かイメージしやすいかと思います。
また、この表現は“I’d love to.”だけで使われることがよくあります。
誘われたときなどに、前向きな気持ちを表すときに「すっごくいきたい」というニュアンスを伝えることができますので、必ず覚えておきたい表現です。
日本語に訳すと「喜んでで行きます」のような感じです。
これは誘いを断るときにも使えますので、その場合の使い方も合わせて覚えておくといいと思います。
「ぜひともハワイに行きたい」
I’d love to, but I can’t.
「すっごくいきたい。でも行けないんだよね。」
I feel like +動詞の原形+ing
このフレーズは「感じる」というニュアンスをもつ“feel”と「~のような」というニュアンスをもつ“like”が組み合わさって、「~したい気分なんだよね」となります。
自分の気分を表現する言い方なので、少し控えめな「~したい」という気持ちを伝えることができます。
基本の型
「~したい気分」
今「ランチは~を食べたい気分」「今晩は飲みに行きたい気分」といったニュアンスの表現ができるので、時間や場所などをつけ加えることで詳細に表現できます。
「夕食はラーメンを食べたい気分」
I feel like having a drink tonight.
「今夜は飲みたい気分。」
I wouldn’t mind +動詞の原形+ing
なんだか回りくどいフレーズですが、この表現は「別に~しても構いません」、「もし~そうすることになっても構いませんよ」というニュアンスから、「ぜひそうしたいです」「やらせていただきます」という意味で使われるようになったフレーズです。
よく言われる反語的な表現です。
基本の型
「やらせていただきます」
このフレーズ知ってはいたのですが、ネイティブは本当に使っているのかちょっと不安だったので、Twitterで検索してみたらバンバン出てきました。
「今夜はぜひ飲みに行きたいです。」
be interested to +動詞の原形
“be interested to +動詞の原形”を使っても、「~したい」というニュアンスを伝えることができます。
“interested”は「興味がある」というニュアンスがあるので、「~に興味がある」⇒「~したい」という感じで、間接的に「~したい」を表現できます。
基本の型
「(とても)興味を持っています」
また“very”を付けて「~にとても興味を持っている」と強調することで、より「したい」というニュアンスを強く伝えることができます。
「私はテニスをぜひプレイしたい。」
「~したい」に近いんだけど全然違うニュアンスのフレーズ
I’d be glad to.(I’d be happy to.)
「喜んでやらせていただきます」
この表現は自分が何かをしたい感情を表すのではなく、相手に何かを頼まれたときに「喜んでやらせていただきます」と切り返す言葉です。
自分からそれをしたいわけではないので、自分の感情を伝えるフレーズではありません。
似たような表現で“I’d be happy to.”も使われます。
I think I want to~
「~したいと考えている」
これも少し控えめな「~したい」というニュアンスに見えますが、「~をしたいけど考え中(think)」なので、今したいというニュアンスにはなりません。
ハッキリとしない、相手を非常に困らせる優柔不断な表現です。
使わないほうがいいでしょう。
願望系のフレーズ
I wish~
「~できたらいいのにな」
“wish”はしたいはしたいのですが、ただの願望です。
実現が不可能なこををたとえ話で「~できたらいいのにな」「~できたらよかったのにな」など「したい願望」を「出来たとしたら」と仮定して表現するフレーズです。
実際にはあり得ないことや、既に時が過ぎてしまったことに対して使うので、ただの願望です。
過去もしくは現在のことを「たとえ話」で話します。
I hope~
「~だといいなあ」
“hope”も願望を表すフレーズですが、“wish”との違いは、まだこれから実現できるかもしれない可能性が残っているというニュアンスなところです。
相手を気遣って「~だといいですね」のようなときに使うことが多いです。
基本的に現在もしくは未来のことを話します。
“wish”と“hope”の違いについては別記事で詳しく説明しています