「久しぶりだね」という表現は、長い期間(Long time)会うっていない(no see)という感じで日本人にもかなりイメージしやすいフレーズなので、「久しぶり」=「Long time no see.」と覚えている方も多いかと思います。


個人的にも“Long time no see.”がよく使われている印象があるのですが、ネットで調べてみるとネイティブが普段使うか使わないかという論争が繰り広げられていてちょっとした混乱になっている印象があります。

私含め、英語ネイティブでない人間が適当な記事を書くと情報が混乱するという良い例ですね。

そこで、今回は、私の先生でもある英語ネイティブにニュアンスを確認し使う場面やちょっとしたニュアンスの違いをまとめてみようと思います

ネイティブは“It’s(has) been a while.”のほうをよく使う

まず、“Long time no see.”をネイティブが使うかどうかですが、全然普通に使います。

ネイティブはそんな英語を使わないと自信満々に書いているサイトもありましたが、誰かに聞いた話をそのまま書いているのかなあという印象です。

ただ、“Long time no see.”は、確かに日常会話で頻繁に使われる表現でないことは確かで、ニュアンスとしては「本当に久しぶりです」という感じの、かなり長い間会っていないときに使う表現だということです。

何十年も会っていない人には、“Long time no see.”「本当にお久ぶりです。」と使ってもネイティブは違和感がないと考えておけばいいでしょう。

ネイティブが「久しぶりー」というノリで、ちょっと会っていなかった友人に対して使う最もポピュラーな表現は“It’s been a while.”です。

この場合の“It’s”は “It has”の略です。“It is ”ではありません。

“Long time no see.”でも全然通じるのですが、かなり長い間会っていなかったというニュアンスになるので、日本語でいう「しばらくぶりだねー」といったノリで使うのであれば、“It’s been a while.”が最も近い表現です。

“It’s been a while.”をちょっとだけ文法的に考えてみると、“It has(It’s) been”とは、「これまでずっと」という、「過去のある一点から今までずっと」というニュアンスがあります。

例えば、「先週からずっと雪だった」を英語で表す場合で考えてみます。

過去進行形

It was snowing whole week.

現在完了進行形

It has been snowing whole week.

この2例文はどちらも「先週からずっと雪だった」という英語表現ですが、両者を比べると、ただの過去進行形か、現在完了進行形になります。

この場合、下の“has been”を使っているほうが、より「この1週間ずっと」というニュアンスが強くなりますので、“It’s been a while.”は、「has been(今までずっと)+a while(しばらくの間)」となり、「久しぶり」となります。

よく使うフレーズなので、セットで覚えてしまっておくといいでしょう。

“a while”の部分を入れ替えるだけで色んな表現ができる

また、似たような「久しぶり」という挨拶の表現も見ておきましょう。

It’s been a long time.
「久しぶりだね。」
It’s been ages.
「かなり久しぶりだね。」

“a while”の代わりに、“a long time”や“ages”を入れても同じような表現として使えます。

特に“It’s been a long time.”は、”It’s been a while.”とほぼ同じニュアンスでよく使われます。

“It’s been ages.”の方は、「かなり長い間」というニュアンスがあって久しぶりを強調することができます。

“ages”を使った表現は、“age”で「時代」という意味があるので、「長い時代会っていない」という表現になり、少し大げさに感じるかもしれませんが、それだけ”会いたかった”ということを表現するにはもってこいの表現ですね。

“It’s been a while.”の“a while”の前に“quiet”を入れることでも「久しぶり」を強調できます。

It’s been quiet a while.
「本当に久しぶりだね」

It’s beenを使ったほかの例

また、It’s beenを使ったほかの例文も見ておきましょう。

It’s been a while scince we played baseball together.
「一緒に野球をするのなんて久しぶりだね」
It’s been ages scince I had Japanese food.
「しばらく日本食を食べていなかったんだよ」
It’s been a long time scince I spoke English.
「ずいぶん英語で話していなかったんだ」

“a while”のところに“ages”や“a long time”を入れるだけで、特に決まりはありません。

訳し方も、「久しぶり・ずいぶん・しばらく」など、その時々のシチュエーションに合った日本語に訳せばいいですね。

“a while”よりは“ages”のほうが、より長い間があいているという印象ですが、大げさに“ages”を使うこともあるので、あまり気にせずに使っていいでしょう。

また、ここで出てくる“since”ですが、~以来という意味があります。

過去のある時点から現在までのことを表すのには必須のワードになるのでぜひ使い方とともにぜひ覚えておきましょう。