”忘れていた”と英語で表現したい場合、過去形が思い浮かぶと思いますが、良ーく考えてみると実際には完全な過去ではないですよね。
「忘れた」ではなく、「忘れていた」なので、過去のある一点(例えば3日前)、から現在のたった今まで”忘れている”という状態が続いていると考えます。
もしも、過去形で表してしまうと、
”I completely forgot.”で、文法的には合っていますが、「私は完全に忘れた。」となり、「忘れていた。」というニュアンスが出ません。
また、過去進行形はどうだろう?と思うかもしれませんが、”I was completely forgetting.”とはなりません。
基本的に進行形というのは、途切れることなくずっとその動作をしていることを意味するので、”忘れていた”というのは続いている事実ですが、毎分毎秒”忘れる”という動作を自らしていたかというと少し違いますよね。
例えば、「3時間ずっと勉強していたよ。」であれば、3時間ずっと”勉強”という動作を続けていたので、過去進行形が使えるので”I was studying for three hours.”でOKですが、「近頃ずっと幸せなんだ。」と言いたい場合、”ずっと幸せ”なので、進行形かな?と思いますが、幸せという状態が続いているのであって、自分から幸せを常に意識して作っているわけはないですね。
つまり進行形ではなく、“have+過去分詞”を使った「現在完了形」を使います。
「近頃ずっと幸せなんだ。」
今回の”forget”も同じです。
「すっかり忘れていたよ。」
“completely” は「完全に、完璧に、すっかり」といった意味を持つ副詞です。
You are completely right.
「あなたは完全に正しい。」
I have to make this completely correct.
「完全にこれを作り上げなければならない。」
He didn’t think such thing was happened completely.
「彼は完全にこんなことが起こるとは思っていなかった。」
副詞の使い方についてはこちらの記事を読んでみてください。
近い表現
現在完了を使った表現と近い表現方法もいくつか確認しておきましょう。
「ごめん、すっかり忘れてた」
“It slipped one’s mind (to A) ”という形で「(Aを)すっかり忘れていた」を表すイディオム(慣用句)になります。
「計画をすっかり忘れていた。」
“go out of one’s mind”が「忘れていた」というイディオムになります。
「新しい案をすっかり忘れた。」
quietで、「かなり、すっかり」という意味を成します。
「彼女にお礼を言うのをすっかり忘れれた。」
また、”完全に忘れていた”ということは、相手に対して少し罪悪感もありますよね。
なので、前置きとして、”実を言うと”というのを付け足す方が自然な会話になるということも覚えておいてください。
Actually, I completely forgot~