日本語では「役に立つ」という同じ意味になってしまう“useful”と“helpful”。
日本人からすると「ful」が同じというだけで似ている単語と認識してしまいがちですが、実際は全然別物で明確なニュアンスの違いがあります。
めんどくさがらずに、違いを確認すれば簡単に使い分けることが可能になりますので、今、ここで覚えていってください。
useful:use(使う)⇒物に対して
helpful:help(助ける)⇒人の行為に対して
※例外あり
useful「物が役に立つ場合」
“useful”の“use”は「~を使う」という意味で使われますよね。
「使う」と言えば物です。
そこから“useful”は何か「物が役に立つ」とき、例えば道具や機器などが役立つときに使います。
パソコンやスマートフォンなどの機械、キッチン用品などの器具、そして検索アプリなどなんでも何か物が役に立っている時には“useful”です。
例えばお菓子を作る時に最近購入した泡立て器がとても役に立ったというシチュエーションや知らない土地に行った際にスマートフォンに入れておいた地図アプリが役に立ったというシチュエーションには“useful”を使って文を作ることはできます。
「家でお菓子を作る時、その電動泡立て器はとても役に立ちます。」
This maps application was useful when I went to unfamiliar land.
「私は知らない土地へ行った時、この地図アプリが役に立ちました。」
人にも使えますが・・・
日本語だとたまに、「お前使えるやつだな」とか、会社経営者が組織化をして社員を動かすときに「人を使う」という表現をすることがありますが、人に対して“useful”を使ってしまうと「役に立つヤツだな」や「あいつ使えるな」という感じの悪いニュアンスになってしまうので、人に対しては使わないほうがいいかもしれません。
しっかりとニュアンスとを理解し、適切な場面で使うのであれば問題ありませんが、誤解を生む表現になる可能性があるので結構難しいと思います。
helpful「人や人が行う行為が役立つとき」
“helpful”も“useful”と同様に「役に立つ」という意味がありますが“useful”と違い、物ではなく「人や人が行う行為が役立つとき」に対して使います。
“helpful”の“help”は「助ける」「手助け」という意味で使われますよね。
そこから、誰かが自分にとってとても役に立った時、例えば家の引っ越しの手伝いを友人がしてくれた時にはとても助かったというニュアンスで“helpful”を使います。
「私の家の掃除と引っ越しの手伝いをしてくれて本当にありがとう。昨日はとても助かったよ。」
物に対しても“helpful”を使う場合
しかし“helpful”で注意しなければならないのが必ずしも文の主語が人でなくてはならないというわけではないということです。
「あなたのアドバイスはとても役に立ちます。」
この場合は“Your advice”が主語になっているので人ではありません。
ただこのアドバイスは友人、会社の同僚など誰かが自分のためにしてくれたものであるため、“useful”ではなく“helpful”を使います。
「あなたが私にくれたその本は役に立ちました。」
この場合も主語が“The book”なので人ではありません。
しかし誰かが自分に与えてくれた本であるため、“helpful”を使って文を作ることができます。
つまり、“helpful”は人の他に人が役に立つと思ってしてくれた事に対しても使うことができるのです。
このように“useful”と“helpful”の二つの単語を比較してニュアンスの違いをご紹介してきましたが、簡単にまとめると“useful”は物に対して使い“helpful”は人または誰かがしてくれた事柄や物に対して使うということです。
自分が役に立つと感じた事がどのような状況で使われているのかを考えて“useful”または“helpful”を使ってみてください。