英語で「安定した」は“stable”と“steady”という2つの形容詞をよく目にします。
辞書で調べてみると、二つとも「安定した」「しっかりした」という意味になっていて日本語だと差がないように感じますが、ネイティブは微妙に使い分けています。
微妙なニュアンスの違いということはどちらを使っても英文として成り立つということになりますので、例文を上げながら違いをみていきましょう。
“stable”
“stable”には「安定した」や「しっかりした」「堅実な」という意味があり、何か物が安定した状態を保っている様子を表す物理的な状況、しっかりした性格というように人の性質を表す時、安定した職業など幅広く使われています。
細かいニュアンスとしてはずっとではなく、一時的またはいずれ変化するかもしれない状況の時に使われます。
例えば、この椅子はしっかりしているという時には“stable”を使って表します。
椅子は今の時点ではグラグラすることなく安定した状態を保っていますが、いずれ劣化などが原因で不安定になる可能性もあるため“stable”を使うことができます。
他にも彼女は年齢のわりにしっかりしていると言いたい場合にも“stable”を使うことができます。
この場合も現在彼女はしっかりとしていますが、将来しっかりした性格を保ったまま成長していくかわからないということから“stable”を使って表します。
「この椅子は安定しています。」
She is stable for her age.
「彼女は年齢のわりにしっかりしています。」
I want to have a stable career/job.
(安定した職業に就きたいです。)
“steady”
“steady”は「安定した」「しっかりした」「着実な」「不変の」「変わらない」「一定の」という意味があります。
“steady”も“stable”と同様に安定した状態を表す時に使う単語ですが、ニュアンスとしては“steady”の意味の一つである「不変の」からもわかるように一時的ではなく、これから先もずっと変わらず安定した状態を保つ時に使われます。
例えば、私は夫と安定した関係を築いているという場合には“steady”が使われます。
いずれ離婚するかもしれないという可能性はわずかながら秘めているかもしれませんが、基本的に離婚する事を前提として結婚するということはないと考え、これから先もこの良い安定した関係が続くという意味で“steady”を使って表します。
また定職に就くという時にも“steady”が使われます。
定職ときくとずっと仕事を続けていくというニュアンスでとらえることができるので“steady”を使って表します。
「私は夫と安定した関係を築いています。」
Finally, I got a steady job!!
「ついに私は定職に就きました!!」
このように“stable”と“steady”のニュアンスの違いについてみていきましたが、簡単にまとめると“stable”は一時的に安定している状態を表す時に使い、“steady”はずっと変わらず安定している状態の時に使います。
一時的な状況なのか不変的は状況なのかをその場で考えて、是非会話の中で使いわけをしてみてください。