「See」「watch」「look」「view」はいずれも「みる」「show」は「見せる」という英単語ですが、どれも中学の時点で覚える重要単語の割には、使い分けなどをあまり詳しく勉強しません。
学校のテストでは「“see”は“ing”を付けられないけど“watch”は“ing”を付けられる」とか「テレビは“watch”で映画は“see”」のように丸暗記させられたと思います。
テストの問題を解くにはそれでもよかったのですが、英会話の勉強をしているとどの場面でどの単語をどのように使い分けるかに悩むと思いますので、今回はこの5つの単語の違いと使い分けをよくある例文と一緒にみていきましょう。
違いについては基本ニュアンスを辞書で確認しておくと分かりやすいと思います。
目次
「See」「watch」「look」「view」「show」の違い
see:無意識に目に入ってくる物を自然に見る
watch:動いているものを観察する
look:ある場所を意識的に見る
view:興味を持って見る、眺める
show:見せる、見えるようにする、見えるようになる
例外として、映画、スポーツ観戦、観劇、コンサートなどは“see”と“watch”が区別なく両方使える
まずは分かりやすく違いをまとめてみました。
映画、スポーツ観戦、観劇など“see”と“watch”が両方使える例外以外は、これらの基本的な違いを理解しておけば、場面ごとに使い分けられると思います。
「See」「watch」「look」「view」「show」の場面ごとの使い分け
では、各英単語の違いを踏まえたうえで、よくある例文と一緒に使い分けを見ていきましょう。
「see」は無意識に見る
“see”の基本ニュアンスは「無意識(受動的に)に見える・自然に視界に目に入ってくる」です。
無意識に目に入ってくるもの、自然に見えるものを見るときに使います。
道案内などで使われる下記のような表現は、歩いていると視界に入ってくるという意味で“see”が使われています。
「右側にあります。」
見えるという場合にも“see”が使われます。
「富士山が見える」
見せてと言われる場合も。
「パスポートを見せていただけますか?」
※show「見せる」も使えます。show me.「みせて」
ただし、映画、スポーツ観戦、観劇、コンサートなどは“see”も“watch”も区別なく両方使えますが、ネイティブもよく分かっていませんのでこのへんは理屈ではなく覚えちゃうしかないと思います。
注意点としては“see”は“ing”が付けらませんので、動名詞にできず現在進行形では使えません。
「watch」は動いているものを見る
“watch”の基本ニュアンスは「能動的に見張る・見守る・観察する(じっと見る)」です。
動きのあるもの、変化のあるものをじっと観察するときなどは“watch”が使われます。
「昨晩サッカーの試合を観戦しました。」
車に同乗しているとき、運転手に「気を付けて(周りに注意して観察して)」と言うときも“watch”です。
「気をつけて!」
“watch”は動いているもの、変化のあるものを見る場合に使うので、「見ている」という現在進行形を使う場合は“See”ではなく“Watch”を使います。
「私はテレビを見ています。」
※映画はseeも使えますがテレビをみる場合は必ず「Watch」です。
「look」は意識して意図的に見る
“look”の基本ニュアンスは「能動的に意識をして目を向ける・眺める」です。
分かりやすい例をあげると“look ”と前置詞の関係です。
アメリカ圏の入国審査では顔のカメラ撮影があるのでカメラを見るように指示されるのですが下記のように言われます。
「カメラを見てください」
“at” はピンポイントでの場所を表す前置詞なので、「意識してその場所をみて」と言っているのが分かりますね。
絵画などを見る場合も“look”が使われます。
壁にかけてある絵を見る。
こちらも意識してピンポイントの場所を見ているので、前置詞は“at”が使われています。
ある一点を集中して見るというときは“look”です。
「view」は興味を持ってみる
“view”の基本ニュアンスは「興味を持って見る・眺める」です。
一番分かりやすいのが景色や景観だと思います。
「客室からは海が一望できます。」
このように綺麗な景色を興味を持って眺めるという場合には“view”が使われます。
綺麗な庭を眺めるときなんかも使えますね。
日本庭園を眺めている。
法事などでお寺に行ったりするとこんな光景をよく見ますよね。
「show」は見せる、動作で示す
“show”の基本ニュアンスは「見せる、見えるようにする、見えるようになる、展示する」です。
今まで紹介してきた英単語は「見る」でしたが、“show”は「見せる」です。
“see”で使った例文と一緒にみてみます。
May I see your passport?
「パスポートを見せていただけますか?」
この場合は「見ていいかどうか聞いている」ので「見せるが基本ニュアンスの」“show”とは相性がよくありませんので下記のように使います。
「あなたのパスポートを私に見せていただけますか?」
ショッピングの際にショーケースの中に入っているアイテムを見せて欲しいときなどにもよく使います。
「ショーウィンドウに入っているバッグを見せていただけますか?」
また、“show”には「動作で案内する」と言うニュアンスもあるので、街を案内する場合にも使えます。
「東京を案内するよ」
これも大枠では「東京を見せる」という意味ですよね。
大変勉強になりました。私は73歳の老人ですが、中学生の時に 「その映画は見たことがある」は I already saw the movie. で I already watched the movie. とは(あまり)言わないが、「今その映画をテレビで見ている」の進行形では I’m now watching the movie on TV. と言うと覚えました。
コメントありがとうございます。
seeとwatchedの違いに関してですが、この記事では一般的なニュアンスを書いていますので、実際にネイティブの感覚とは違うところがあるかもしれません。
無意識で自然に「目に入ってくる」seeと対象物を「注視する」watchを、英語ネイティブでない私が想像すると、映画館でみる映画は映画を観に行っているという目的なのでそれだけを見ている(目に飛び込んでくる)からsee、と家のテレビで見る映画はそれ以外のことができる環境にあるのにテレビに向かって意識しながら観るという感覚なのかなと想像しています。
過去形と進行形での違いがあるかどうかも合わせてネイティブに一度確認をとってみたくなりました。
良いコメントありがとうございました。