“see”と“meet”は2つとも「会う」という意味ですが、“Nice to see you. ”という表現があったり“Nice to meet you. ”という表現があったり、この2つの単語の使い分けをややこしく感じている方も少なくないかと思います。
今回は“see”と“meet”それぞれの単語が持っているイメージも含め学んでいきましょう。
see:面識がある
Nice to see you.「会えてうれしい」
meet:初対面
Nice to meet you.「初めまして」
目次
seeは面識がある場合
seeは一方的なイメージを持つ単語です。
1人がもう片方を追いかけている様子をイメージしてみてください。
2. 見かける
3. 一方的に会いに行く
4. 異性と付き合う
このようなときにseeが使われます。
1. 以前に会ったことがある人に会う
「お会いできて何よりです。」
See you later.
「また後で。」
It has been a long time to see you.
「お久しぶりですね。」
以前に会ったことがある人には“see”を使って会話しましょう。
会うのが2回目なのにうっかり“meet”を使ってしまうと、相手に(あれ、この人は私のこと覚えてないのかな)と思わせてしまうこともあるかもしれませんので注意してください。
2. 見かける
「私は先日あなたを駅で見かけました。」
“see”という単語は“look”や“watch”とは違い、自然と目に入って見える場合に使われますね。
そのため「見かける」を表す時にも“see”を使います。
3. 一方的に会いに行く
「私は今日の夕方に医者に診てもらわないといけません。」
We will go see the baby panda this weekend.
「私たちは今週末に赤ちゃんパンダを見に行きます。」
一方的に会いに行く場合とは、相手と約束を取り付けずに会いに行く場合を指します。
例文のように、医者にかかる時や動物園のパンダを見に行く時は相手と約束せずに行きますね。
このような場合は“see”が最適です。
4. 異性と付き合う
「あなたたち2人はどれぐらいの間付き合っているのですか。」
Are you seeing anyone right now?
「あなたは今付き合っている人はいますか。」
あまり知られていませんが、異性と付き合うときにも“see”を使います。
異性と付き合うという人間関係もまた、一方的な部分があるためseeで表現します。
meetは初対面のときに使う
“meet”のイメージは双方的。
2人が向き合っている様子を思い浮かべてください。
2. たまたま会う、出会い直す
3. お互いに目的を持って会う
4. 抽象的なものに会う
このようなときにmeetが使われます。
1. 初めて誰かに出会う
「初めまして。」
I met my husband three years ago.
「私は3年前に夫に出会いました。」
“meet”という単語を聞いてまず思い浮かぶフレーズが“Nice to meet you. ”かと思います。
「初めまして。」という日本語訳からもわかるように“meet”は初めて誰かに出会うときに使われます。
日常会話で少し気を付ければ、よりスムーズなコミュニケーションが取れますね。
2. たまたま会う、出会い直す
「私は昨日の晩、バーでおもしろい男性に会いました。」
Maybe we will meet again when we are older.
「私たちが今より大人になった時、きっとまた会えるでしょう。」
最初の例文にあるように、誰か知らない人にたまたま出会うときは“meet”を使います。
また2つ目の例文のように、将来、全く違う人に成長して出会う(出会い直す)場合も“meet”で表現します。
3. お互いに目的を持って会う
「彼はコンサートの後にその歌手に会う予定です。」
I will meet you at Chicago airport at seven tonight.
「私は今晩7時にシカゴ空港であなたに会います。」
お互いに目的を持って会う場合とは、双方が希望して会う場合を指します。
最初の例文「コンサートの後にその歌手に会う」という場合では、コンサート終了後にそのコンサートに出演していた歌手に会うことができる機会(握手会、サイン会など)が設けられており、観客の一人である「私」がその歌手に会いに行くという場面が想像できます。
「私」も「その歌手」も双方に会うことを予想し、希望していますね。
次の例文「シカゴ空港で会う」という場合は、「私」が「あなた」を空港に迎えに行く、または空港で会った後に一緒に食事をする、などという場面を想像することができますね。
この場合でも、お互いに目的を持って会うということは明らかなので“meet”を使います。
4. 抽象的なものに会う
「アメリカに住むことで、私の知らなかった自身の一面に出会いました。」
She has met similar challenges to past students.
「彼女は昔の生徒たちが経験したものと似たやりがいに直面しています。(会っています)」
「自身の一面」や「やりがい」など、形の無い抽象的なものに会う時は“meet”を使います。
覚えておくと便利ですね。
“see”と“meet”の使い分け
“see”と“meet”の違いを理解したところで、実際の会話で気を付けるポイントをおさらいしたいと思います。
パーティーでの一場面
海外に滞在していると、ホームパーティーに誘われることもあるでしょう。そのようなときにも“see”と“meet”を使い分けてみましょう。
Hi! Nice to meet you. I am Ken.
「こんにちは!初めまして。私はケンです。」
Hello! Nice to meet you too. I’m Mike.
「こんにちは。こちらこそ初めまして。私はマイクです。」
パーティーが始まり、初めて会う人に挨拶をするときには“meet”を使います。
そして、数時間が経ちパーティーもお開きになる頃、別れの挨拶をします。
It was very nice to meet you.
「あなたにお会いできて本当に何よりでした。」
I would love to see you again sometime soon.
「また近々お会いできたら幸栄です。」
ケンは(今日あなたに出会えて良かった)という気持ちで“meet”を使っています。
それに対し、マイクは(知り合いとして会う、次回)の話をしているので“see”を使った表現になっていますね。
会社での一場面
会社でのこんな場面では“see”と“meet”どちらを使うでしょうか。
I would like to discuss this report.
「このレポートについて話し合いたいのですが。」
When do you want to get together? How about next Friday?
「いつ集まりましょうか。来週の金曜日はどうでしょうか。」
Sounds nice. Then, I will meet you at Room 101.
「いいですね。それでは、101室でお会いしましょう。」
最後、スティーブは“meet”を使っています。
これは、スティーブもトムも(レポートについて話し合う)という目的を持って会うからですね。
このように、日常会話で“see”と“meet”の使い分けを咄嗟に判断することは最初は難しいかもしれませんが、“see”と“meet”の違いを頭の片隅に置いて、細かいニュアンスまで英語で表現できるといいですね。