今回は英語で「貧しい」や「貧乏な」という意味を持つ2つの単語“needy”と“poor”についてニュアンスの比較をしながら、それぞれ使う場面を見ていきます。
ニュアンス的には明らかに違いがありますので、さらっと読んでいただくだけで覚えられると思いますので、違いが分からない人はぜひ読んでみてください。
一見するとニュースでしか聞く機会のなさそうな単語ですが、日常生活でも使うことも意外とあるためニュアンスの違いを覚えておくと便利です。
needy:困窮、生活が出来ないレベル:ニュースなどで聞く
poor:貧乏、乏しい、可哀そう:普段の会話でよく聞く
needy「貧困」「食べることも大変で困窮している状態」
“needy”は「貧しい」や「困窮している」という意味がありますが、この場合の「貧しい」は私たちが日常使うような状態ではなく、国として貧しい状況に陥っていたり発展途上国のようにお金はもちろん、食料や医療面などでも貧しい状況にある時に使います。
つまり“needy”は貧しい状況が深刻で、食べるにも事欠くような時に使う単語なので、その月にお金を使いすぎて月末に手持ちのお金がなく貧しいというような日常生活では使いません。
使えるのは暮らしに困っている程度ではなく、命に関わるレベルの困窮です。
例えば、貧しい国へボランティアをしに行くことを説明する時や保護も受けることができずにその日に生活することが大変なほど貧しい家庭状況にある時に“needy”を使って表します。
「私は夏休みの間、ボランティアとして貧しい国へ行く予定です。」
My family was needy when I was a junior high school student.
「私の家族は私が中学生の時に貧しかった。」
poor「貧しい」「貧乏な」
“poor”も“needy”と同様に「貧しい」や「貧乏な」という意味があり、“needy”と同じようにお金などがなく貧しい状態の時に使います。
ですが“poor”の場合は今財布の中にお金がなくて貧しい時や給料をほとんど使い果たしたために月末にお金がなくて貧しい時など、日常生活で貧しかったり貧乏な状態を表す時全般に使います。
日本のような先進国の場合は、いくら生活が困窮していても福祉のお世話になることが出来るので、貧乏と言ってもほとんどの方がこの“poor”です。
「私は給料にほとんどを買い物で使うため、毎月月末は貧しいです。」
I’m poor today because there is no money in my wallet.
「今日は財布の中にお金がないので貧しいです。」
“poor”には「乏(とぼ)しい」と意味もある
また“poor”には「乏(とぼ)しい」「不十分な」という意味もあり、物の質が低い時や人のスキルが低い時にも“poor”を使って表すことができます。
「このホテルの接客は質が悪いです。」
I’m poor at playing the piano.
「私はピアノを弾くのが上手ではありません。」
“poor + 名前”で「かわいそう」
さらにもう一つの意味として「可哀想な」という意味があります。
失恋したシチュエーションや運の悪い状況の時に“poor + 名前”のフレーズでよく使われます。
これは海外ドラマや映画もよく観る人であればよく耳にするフレーズかと思います。
日常会話の中でもよく出てくるフレーズなので覚えておきましょう。
「私は彼が彼女を振ったと聞きました。可哀想なルーシー。」
このように“needy”と“poor”の2つを比較してご紹介してきましたが、“needy”は少し固い言葉なので主にニュースやビジネス会話の中で聞くことの多い単語、“poor”は色々な意味を持っているので日常会話の中でもよく耳にする単語だと意識してみてください。
話す相手やシチュエーションによって2つの単語の使い分けをしてみてください。