英語と日本語の大きな違いの一つは、時間の感じ方かもしれません。

英語は時間にとっても厳しい言語。

“Going to”と “About to”は共に未来の予定を伝える際によく使われる表現ですが、実は大きな違いがあります。

明確に違うぶん、とても分かりやすいのでここでしっかりと覚えて適切に使い分けられるようにしましょう。

“Going to”「やるつもり」、“About to”「今やるところ」

まずは例文で比較してみましょう。皆さんのお母さんが「宿題はもう終わったの?」と言いながらあなたの部屋に入ってくる、そんな場面を想像してください。

I am going to do my homework.
   「宿題をするよ。」
I am about to do my homework.
   「宿題を今しようとしているところだよ。

例文①②の共通点は、主語の後ろにBe動詞を置くということです。

現在形でも過去形でもBe動詞を置きましょう。

Going to 「漠然と~をします」

お母さんの「宿題はもう終わったの?」という問いかけに対して①と答えたあなたは、たぶん勉強机に向かって漫画を読んでいたか、それともベッドで気持ちよくお昼寝をしていたか、宿題はするつもりでいるけど、それが30分後なのか5時間後なのかわかりませんよね。

そのような〈未来のいつか〉を表す時に使えるのが“Going to”です。

About to 「今すぐ~をします、まさにしようとするところ」

それに対し、お母さんに②と答えたあなたは、たぶん勉強机に向かって宿題をするために教科書とノートを開いていたかもしれません。

(お母さん、今宿題しようと思ってたとこなのに!!!)という心の叫び声が聞こえてきそうですね。

このように、“About to”を使うと「今まさに、これから、~しようとしているところ」という意味になります。

Going to:これからする予定
About to:まさにやろうとしているところ

Going toの過去形は「~しようとしていた(けれどしなかった)」

“Going to”と“About to”を過去形で使うと、どんな意味になるでしょうか。

同じく、お母さんの「宿題はもう終わったの?」という問いかけに答える例文です。

I was going to do my homework.
「宿題をするつもりだったよ。」
I was about to do my homework.
「まさに宿題をしようとしていたところだったんだ。」

お母さんに①と答えたあなたは、宿題をするつもりだったけれど...結局漫画を読んでいるのかもしれないし、結局お昼寝しているのかもしれませんね。

このように、“Going to”を過去形で使うと「~しようとしていた(けれどしなかった)」という表現になります。

お母さんに②と答えたあなたは、宿題に取り掛かろうとして教科書もノートもばっちり勉強机に並べたけれど、友達からメールが来て返信を打っているところかもしれません。このように“About to”を過去形で使うと「まさに~しようとしていたところだった(けれどしなかった)」という意味になります。

例文で更に理解を深める

“Going to”と“About to”をマスターするために、会話例文を見てみましょう。

マイクとケンは同じ職場で働いています。

【場面1】

Mike: Hi, Ken! Are you going to take your lunch break in an hour?
マイク:やあ、ケン!一時間後に昼休憩にするつもり?
Ken: Hello, Mike! I am just about to take one.
ケン:こんにちは、マイク!今まさにちょうど昼休憩を取ろうとしているところだよ。

まず、マイクのセリフを見てみましょう。

“Going to”の後ろに“in an hour”「一時間後に」という具体的な時間を表す表現がついていますね。

Going toは〈未来のいつか〉を表しますが、“in an hour”などの表現をつけることによって、時間を明確に表すことができます。

時間を表す表現

In two hours「2時間後」 tomorrow「 明日」next week「来週」 next month「来月」 next year「来年」someday「いつか」

ケンのセリフでは、“about to”の前に“just”が置かれています。

このjustは「今まさに~」を強調したい時に使われ、「ちょうど今まさに~」といった意味になります。

I was just about to call her, but I got busy.
「ちょうどまさに彼女に電話をしようとしていたところだったけれど、忙しくなってしまったんだ。」

【場面2】

Ken: I was about to start crying when she gave us the new project. It is too hard.
ケン:彼女が僕たちに新しいプロジェクトを渡したとき、僕は泣き出してしまうところだったよ。そのプロジェクトは難しすぎる。
Mike: So…We are going to be very busy for the next couple days.
マイク:ということは…僕たちはこれから数日間とても忙しくなるのだね。

ケンのセリフでは、“about to”を使うことによって、ケンが泣き出す寸前であったことがよくわかりますね。

マイクのセリフでは“for the next couple days”「これから数日間」という時間を明確にする表現が“Going to”の後ろに続いています。

まとめ

“Going to”も“About to”これからすること、しようとしていることなど未来を表現する。

どちらも“be going to”や“ beabout to”のようにBe動詞と一緒に使う。

Going to

  • コアイメージは「~をする予定、~をします(漠然と)」
  • “Going to”だけでは相手はいつ行うかは分からないし、本当にそれを行うかも分からない。
  • In two hours「2時間後」 tomorrow「 明日」など明確な時期を示すとより具体的に伝えられる。

過去形で使う場合は、結局やらなかったと言うときに使われる。

I am going to do my homework.
「宿題をするよ。」
I am going to do my homework in two hours.
「2時間後に宿題をするよ。」
I was going to do my homework.
「宿題をするつもりだった(けどやらなかった)。」

About to

  • コアイメージは「今すぐに~をする、ちょうど~をするところ、これから~をしようとするところ」
  • Just(ちょうど)と相性が良く、一緒に使われることが多い。
  • 過去形で使うと「今やろうと思ってたとこだ」とこれからやるということを強調したいときに使える。
I am about to do my homework.
「宿題を今しようとしているところだよ。」
I was just about to do my homework.
「今ちょうど宿題をしようとしていたところだったんだ。」