“behavior” と”attitude”、どちらも日本語では、「態度」と訳しますが、実際には明確な違いがあります。
初めに大まかな違いを説明をすると、”behavior”は目に見えて分かる「態度」、「ほかの人に対する行動や振る舞い、態度」のことを言います。
一方で、”attitude”は、目に見えない「態度」や「人やモノに対する考え方、姿勢、態度」などを表します。
それぞれの細かい意味の確認と、使い方を見ていきましょう。
behavior:目に見えて分かる態度(振る舞い)
attitude:目に見えない態度(姿勢)
「behavior」目に見えて分かる態度(振る舞い)
まずは、”behavior”ですが、コアイメージは、「(行動を意味する)態度」です。
ここでのポイントは、その態度が「目に見えるか、目に見えないか」ということです。
“behavior”は明らかに目に見える「態度」のことを言います。
例えば、映画館で映画を観ているときに、隣の席に座っている人が大きな声でおしゃべりをしたり、音を立ててスナックを食べていたりすると、どうでしょう。
目に見えて、「悪い態度」ですよね。
その場合には、”His behavior is so bad.“「彼、態度悪いね。」と言うことができます。
行儀が良いことを”good behavior”、悪いことを”bad behavior”というので、セットで覚えておくといいでしょう。
また、子どもやペットなどに、「ちゃんとして!」というときには、”Behave yourself!”と言います。
“Could you stop running and behave yourself!” 「走り回らないでちゃんとして!」
レストランやお店などで、母親が小さい子どもに注意している場面があれば、ちょっと聞き耳を立ててみましょう。
「彼、態度悪いね。」
Could you stop running and behave yourself!
「走り回らないでちゃんとして!」
「attitude」目に見えない態度(姿勢)
“attitude”は、行動に対する態度ではなく、人やモノに対する考えや姿勢などについての「態度」を意味します。
“behavior”が目に見えた行動についての「態度」であったのに対し、目に見えない「態度」を表す単語です。
“behavior”と同じく、”good attitude / bad attitude”とも表現できますが、”behavior”と比べると、よりしっかりとした、重要なイメージを与えます。
例えば、「あなたの子どもの態度はすばらしいです」と言いたいとき、を両者で比較してみましょう。
behavior
「(行儀がいい)あなたの子どもの態度はすばらしい」
attitude
「(姿勢が素晴らしい)あなたの子どもの態度はすばらしい」
どちらも文法的には間違いはなく、意味も通じます。
しかし、”attitude”のほうが、目に見えない部分の「態度」も含んでいるため、ただ単に「行儀がいい」というよりは、それによってクラスの雰囲気を良くしたり、まわりに気が配れたりといった意味にもなります。
目に見える具体的な態度(ちゃんと座れる、おとなしくしている等)のことを言っているのか、それも含めた全体的な態度や姿勢(それによって落ち着いた雰囲気を出している、ムードメーカーになっている等)について言っているのかという差が出てきます。
「彼女は声は大きくはないけれど、コーラスの中ではムードメーカーです。」
If you want to go out tonight, you have to fix your attitude first.
「今夜外出したいんだったら、まずは態度を改めなさい。」
また、態度が悪い人のことを”bad attitude”とも言いますが、”to have an attitude problem”(態度に問題がある)や”poor attitude”とも言います。
「あそこのスーパーすごく安くて質もいいけど、店員の態度があまりよくないんだよね。」
このように”behavior”と”attitude”は使い分けることができます。
「目に見えることがどうか」というポイントを忘れずに、シチュエーションに応じて上手に使い分けましょう。