英単語は忘れてしまうことを前提に覚える
人の記憶なんて時間の経過とともにどんどん忘れて行ってしまいます。
相当なインパクトがあった出来事ならある程度の期間覚えていると思いますが、先週の月曜日の夕飯なんてほとんどの人が覚えていないと思います。
その日が大切な人の誕生日だったなら話は別ですが・・・
英単語も同じで下手をすると昨日覚えたはずの英単語を今日もう忘れていることも全然普通です。
ヘルマン・エビングハウスの忘却曲線を参考にして復習する
ヘルマン・エビングハウスの忘却曲線は、記憶の忘却を表す曲線で、簡単に言うと覚えた事を忘れてしまうのを前提に、経過した時間によってどれだけ覚えていられるかをグラフにしたものです。
ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスさんが、導き出したので(ヘルマン)エビングハウスの忘却曲線と呼ばれています。
データ的には、下記のようになっているのですが何を言っているのかサッパリ分かりませんね!!
- 20分後には、節約率が58%
- 1時間後には、節約率が44%
- 1日後には、節約率が26%
- 1週間後には、節約率が23%
- 1ヶ月後には、節約率が21%
この曲線の難しいところは節約率が記憶の量ではないということころです。
つまり、20分後を例にとると100個覚えた英単語を20分後に42個忘れてしまうというような単純な結果ではなく、節約率という非常に面倒な計算から導き出された率で表されているところです。
んー分かりにくすぎる・・・・
ちなみに、この節約率を記憶量と勘違いして説明しているサイトがたくさんありました。
きっと、この節約率の計算をしっかり理解し、細かい%から長期記憶になるまでのプロセスを逆算して何度も復習するのが最も効率の良い方法なのでしょうけど良く分からないし理解するのが面倒だったので、
記憶してから1日の間に急激に覚えたことを忘れるけど、その忘却はその後緩やかに起こる
と大雑把に考えて、1日程度の時間をおいてから復習し、これを繰り返すことに決定しました!!
でも、これだと覚えるまで同じ英単語を毎日復習することになるんです。
これって効率も良くないし、何より毎日復習するなんてエビングハウスの忘却曲線を参考にする必要もない・・・・
回りくどいことをしましたが、科学的に証明されている忘却曲線をどうしても使いたかったので、他の英語学習者さん達かどのようなタイミングで繰り返しているのかちょっと調べてみたのですが、下記の感じが一般的かな~と言う感じでした。
※ネット調べ
- 1回目の復習は1日後
- 1回目は1週間後
- 1回目は1ヵ月後
上記の繰り返しだと、とてもシンプルで実践しやすかったのですが、イマイチ覚えられなかったので、自分なりにアレンジしながらどんどん検証した結果、私が覚えられたのは下記のようなサイクルでした。
※いろんな本を参考にしています。
- 1回目-学習
- 2回目-1回目の復習を学習した日の1日後
- 3回目-2回目の復習を1回目の復習の1週間後
- 4回目-3回目の復習を2回目の復習の2週間後
- 5回目-4回目の復習を3回目の復習の1ヶ月後
- 6回目-5回目の復習を4回目の復習の3ヶ月後
- 7回目-6回目の復習を5回目の復習の3ヶ月後
- 8回目-7回目の復習を6回目の復習の3ヶ月後
- 以降前回復習した日から3ヶ月後
いくつかの本の情報と、自分の忘れっぽさを合わせて実践した結果こんなに回数を繰り返すことに。
基本的に復習の回数が上がるにつれて空ける期間を長くしていくのがセオリーのようですが、6回目以降は3ヶ月間空けてから長期記憶になるまで復習すると覚えやすいです。
短期間ですぐに復習してばかりいると当然ながら覚えている確立が非常に高いので最終的には少し期間を置いてわざと忘却させてから復習するのがオススメです。
これは感覚でしかありませんが、私の場合、3ヶ月程度置いてからということにしています。
3ヶ月と言う期間は、TOEICで何回も満点出してる菊池健彦先生の意見に乗ってみた結果、非常によかったので採用させていただきました。
英単語の数は1日10個程度覚えられれば最高ですが、完璧に10個覚えるのは結構大変なので、不完全でいいので1日でなるべく多くの英単語を覚えるつもりで勉強します。
ですので、1日に50個~100個程度覚えようと決めて勉強します。
ただし、1日の個数に関しては人によって変えていけば良いと思うので、自分で試してみてください。
ちなみに、英語学習大手アルクのキクタン英会話は、基本は学習負荷を低くするために1日12個になっています、結局はLet’s Chantで関連語を16個覚えるので1日28個覚えさせられます。
3ヶ月で1680個覚えるのですが、これをお手本にするなら1日30個程度に抑えておきましょう。
キクタン英会話はACミランの日本代表FW本田圭佑選手が母校星稜全サッカー部員へ贈った本5冊の中に入っていたぐらい有名です。
ちなみに私は本の方は持っていなくて、持っているのは教材の方なのですが、この教材は永久保存版のうちの1つですね。
⇒ 本田が母校星稜全サッカー部員へ本5冊贈る | 日刊スポーツ
忘却曲線から1日後には何個覚えているかなんて分かりませんが、実際のところ1日でほとんど忘れてます。
自分でもびっくりするぐらい忘れています。
1週間後も、1ヵ月後もかなりの数を忘れてしまいますが、不完全で十分です。
英単語の数を多めに学習しているのですから当たり前!!
これを繰り返していくうちに、少しずつ、本当に少しずつですが、忘れてしまっている英単語の方が少なくなっています。
結果かなりの英単語が脳に定着します。
2回目以降の復習で出てくる英単語は、初顔合わせではないのでん?これ前に見たことあるって感覚になった経験ありませんか?
この繰り返しが効果大です。
ポイントは1ヶ月経過するまでに必ず数回復習することと、1日に覚える英単語の数を出来るだけ増やすことです。
英単語を1日で100個覚えても1ヶ月後にはほぼ100%忘却してしまうので、1ヶ月間1度も復習をしなければ、最初の段階に戻ってしまい、また最初からやり直しになってしまうので、1ヶ月経過するまでに必ず数回復習することは必須です。
それと、1500語を覚えるのに、1日1個じゃ1500日かかりますし、1日10個じゃ150日かかりますが、1日100個にすれば15日で全ての英単語に出会えます。
完全に覚えられないとストレスがたまりますし、1周するのに1500日もかかると思うと気が遠くなってしまいますが、不完全でもいいと考えればストレスもたまりにくいですし、1度見たことのある英単語が何度も出てくるほうが楽しいです。
1周15日ならモチベーションも保てますし、何より1周終えたんだと言う満足感が得られるので、やる気になっているうちに一週目をこなしてしまいましょう。
そして、お気づきのように、仮に1日50個覚えると決めた場合、1回目の学習にかなりの時間を要します。
30個でもまあまあ時間がかかるでしょう。
2回目からは時間がかかりませんが、1回目は英単語を覚えるというよりは英単語をまとめるという感覚で時間をかけてみてください。
どうしても時間が無いという人は、自分で出来ると思う数にしてください。
ちなみに覚えた直後が一番忘れやすいからといって、覚えてすぐに復習してもあまり意味が無いらしいです。
これで短期記憶を長期記憶にする1つのパターンが出来上がりましたね。
あとは、どのように覚えるかだけです。
別記事で後術しますが、接頭辞ごとにまとめたり、連想ゲームのようにまとめたり、絵を描いてイメージしたり、語呂を考えてまとめたり、短い英文を作ってまとめたりと、様々なまとめ方がありますので、自分に合ったまとめ方をして覚えてください。
また、まとめ方は1パターンでなく何パターンも作っておくと忘れにくいです。
参考資料:池谷裕二さん「進化しすぎた脳(講談社)」、「記憶力を強くする(講談社)」 / 菊池健彦さん「イングリッシュモンスターの新TOEIC(R)テスト最強勉強法(泰文堂)」
参考サイト:wikipedia 忘却曲線のページ